■車いすテニスの練習法の知識
1、車椅子テニスの練習法
1.ウィーリングスキルのウォームアップ
◆1人で
@キャスター振り
目的:反応速度を高め、上肢の筋群を暖めます。
方法:1回目は60%の力で20秒、方を左右に振りながら、大きくキャスターを振ります。2回目は80%の力で20秒、3回目は100%の力(全力)で20%です。
A強弱をつけてプッシュターンを早く
B2プッシュ・バックターン
Cラケットを持たずに、ターンのテクニックを学習
Dラケットを持って、距離感とウィーリングスキルを学習
◆2人で
@キャッチ・アンド・スロー
A鬼ごっこ
B瞬間反応動作
Cショートボールの処理
Dショートテニス
2.グラウンドストローク
@ヒッティングポイントの確認方法(フォア・バック)
指導者が選手の側に立ち、ヒッティングゾーンにボールを落とします。大切なことは、打ち方に対して適切な場所にボールを落とすことです。
スライス、ドライブ、スピンなどのあらゆる打ち方、グリップなどにあわせた適切なヒッティングポイントを指示することが重要になります。個人に合わせた、最も効率のよいポイントを探ることができます。
基本的に、ゾーンは前にあり、車椅子の向きも、打球方向に対して斜め前を向きます。
その他に
A早いバックスイングを覚える方法(フォア・バック)
Bターンを利用して打つ方法
Cボールに正しく近づく方法
3.ウィーリングスキルを中心として
@レディポジションの確認
斜め後ろ向きで待ち、1プッシュしてスタートします。目は指導者に向けます。ボールが飛んできたら、クロスコートはバックターンでヒット、ストレートはそのままプッシュしてヒットします。バックも同様に行います。
その他に
Aバックターンの獲得
B正面のボールの処理
Cセオリー予測・読みの練習
2、まとめ
車いすテニスが「2(ツー)バウンドテニス」として世界に広められて20年が経過し、日本では15年が経ちました。最近は理解者も多く環境的にも恵まれつつあり、屋外テニスコートで車いすプレーヤーがボールを追う姿も全国的によく見受けられるようになってきています。
なかには競技者としてレッスンプロにお願いをして、パーソナルコーチをつけている選手もいます。国際的な流れも1998年1月から国際テニス連盟(ITF)に車いすテニス連盟も統括され、テニスの一クラスとして車いすテニスが位置づけられるようになりました。
現在は、何といっても指導者不足が全国的な問題点になってきています。テニスシューズに履き替えるように、車いすに乗り換えてテニスをする選手は指導者を望んでいるのです。
参考資料:テニス指導教本
■車いすテニスの練習法の知識T
1. ウォーミングアップ
@ 1人で
<ランニング>
目的:上肢の筋群を温めます。
方法:コート内を60%の力で無理なく走ります。2回目80%、3回目100%。全て20秒間です。
<強弱をつけたすばやいプッシュターン>
目的:ローパワーとハイパワーの感覚を身につけます。車いすテニスの代表的なプッシュ方法を覚えます。
方法:センターラインまでハイパワーでプッシュして、センターラインを越したらローパワーでプッシュ、サイドラインを越したらすばやくターンします。3〜4往復。
<プッシュ&バックターン>
目的:ラリー中のレディポジションの確認とバックターンの練習。
方法:ラケットを持たずに、レディポジションの構えから、2プッシュして、すばやくバックターン。これを繰り返します。
<ターンテクニック>
目的:細かいターン方法を身につけスピードアップをはかります。
方法:ラケットは持ちません。コート内に6〜8カ所のコーンを置き、スタートの合図で順番どおりにコーンを周り、常にセンターに戻ります。ターンの方法は、外回り、内回りを限定しておこないます。毎回記録をつけるとプレーヤーの伸びや動きの欠点が分かります。
<ターンスキル>
目的:ラケットを持っての車いす操作、細かいターンを覚えます。
方法:プレーヤーはセンターマークに位置し、合図とともに各コーンに向けてダッシュし、コーン6カ所をターンします。回る方向に変化をつけてもかまいません。
<距離感と打球感>
目的:自分の身体・腕の長さ、ラケットの長さを覚えます。距離感とラケットに当たる打球感を覚えます。
方法:プレイ&ステイのレッドボールかオレンジボールを使用して、セルフラリー(ラケット面を空に向けて、ワンバウンドのボールつき)をおこないます。ボールをつく感覚や距離感だけでなく、細かい車いす操作をしなければ続かないので、遊びながら車いす操作の導入ができます。
A 2人で
<キャッチ&スローからのキャッチボール>
目的:車いす操作と空間認知能力を高める。ボールの軌道イメージをつくります。
方法:突き指等の怪我をしないように、プレイ&ステイのレッドボールかオレンジボールを使用することが奨められています。
2人でボール1個使用し、1人が上に投げ、もう1人がこれを1〜2バウンドでキャッチします。キャッチしたらすぐに投げます。
安定してキャッチできたら、距離を離してノーバウンドか1バウンドのキャッチボールまでおこないます。キャッチボールは腕の使い方を覚えることに加え、空間認知能力も養えます。
<鬼ごっこ>
目的:相手に動きを見ること、真似ることで車いす操作力を向上させます。ターンの練習にもなります。
方法:鬼と逃げる側に分かれます。逃げる側が主体となり、ランダムな動きをします。逃げる側は真似をするように動きます。60〜90秒を1セットとし、2〜3セット実施します。
<ネットなし、コートなしのミニラリーからのミニテニス>
目的:自分の身体・腕の長さ、ラケットの長さと距離感、ラケットに当たる打球感を覚えます。また、ボールの軌道のイメージができるようにします。
方法:プレイ&ステイのレッドボールかオレンジボールを使用し、セルフテニスをおこないます。
2. ドリル
@ チェアワークスキル
<レディポジションの確認>
斜め後ろ向きで待ち、1プッシュしてスタートします。目は指導者の方で、ボールが飛んでくる方向へバックターンしてボールを打ちます。
<バックターン>
斜め後ろ向きにプッシュしてフォアかバックに指導者が球出しをおこない、打球方向へターンしてから決められたターゲットへ打ちます。何回か繰り返すことでバックターンの回数が増えるので、ターン技術を覚えることができます。
<正面ボールの処理>
正面のボールは最も難しいボールであるので、あえて正面にボールを出します。練習で正面のボールを打つことでゲームに役立ちます。指導者は必ず正対し、プレーヤーはフォアかバックか判断して処理します。
A ヒッティング
指導者がプレーヤー側に立ち、ヒッティングゾーンにボールを落とします。打ち方に対して適切な場所に落とすことが大切です。
フラット、スライス、スピンなどあらゆる打法で打ち、グリップに合わせた適切なヒッティングポイントを指示することが重要になります。
個人に合わせた、最も効果的なポイントを探すことができます。基本的にゾーンは身体の前にあり、車いすの向きなどが大切になります。
参考資料:テニス指導教本T