実は...このPLAY+STAYは日本が発祥かもしれません。その話はショートテニス誕生から始まります。
ショートテニスの誕生の地は北欧スウェーデンです。
スポンジボール、小さなコート、軽いラケットを使用するショートテニスは1970年代にテニス指導のために考案され、その後スウェーデンが世界的なテニス強国になる基礎を作りました。
そして、ショートテニスを本格的にルールまで確立して普及に努めたのは英国テニス協会(LTA)です。今では世界各国でより簡単にテニスの醍醐味を習得できるショートテニスを盛んに導入しています。
※ショートテニス振興会より
日本では1985年にJTA講習会ではじめてショートテニスが紹介されましたが、インターネットもない時代で情報がなかなかリアルタイムでは伝わらず、ショートテニスというものがあること自体が認知されるまで時間を要しました。1988年「テニスジャーナル」という雑誌に「ショートテニス指導法」が半年にわたり掲載されました。
このJTA講習会が行われた数年前、兵庫県にある宝塚テニスカレッジでは、子供の身体に合ったテニスを求め、1983年頃から大人のラケットを切って(当時はウッドラケット)子供が使えるサイズに調整していました。ボールも子供に合うものをいろいろ試しながら探していました。
そこに、イギリス人コーチのジェフ・ウイリアムス氏がショートテニスで使っているスポンジボールを持ってきました。まさに、理想のボールとの出会いでした。偶然にもショートテニスを確立させた英国のコーチが来たということが日本でのショートテニスの普及に繋がったのです。
ショートテニスはジェフ・ウイリアムス氏と共に、小浦 猛志氏(伊達選手のコーチ)、宝塚テニスカレッジのスタッフで、日本で初めて本格導入されました。そこで、思考錯誤をかさねながら新たなシステムとして成長させるなかで、ショートテニスを一つの子供たちのステージとして捉え、ST0・ST1・ST2・ST3・プレイヤーズコースの流れを、コートサイズ、ボール規格など、世界ではじめて子供目線での、画期的な進級システムを確立しました。
このショートテニスから発展進化したシステムをジェフ・ウイリアムスがイギリスにもち帰り、現在のPLAY+STAYの基にしたと考えられます。(ジェフ・ウイリアムがITFスタッフにいるとの情報もありますが確認はとれていません)これが、事実ならPLAY+STAYシステムは日本発祥ということができるのではないでしょうか。
現在、このシステムを見事に行っているのは、小浦猛志氏を師事する直系のコーチの一人が、奈良県のダイヤモンドテニスクラブで継承、発展させています。こうすれば、PLAY+STAYから普及と強化ができるという手本のようなスクールです。興味のある方は見学に行かれると参考になります。