コーチ学への挑戦

 
■コーチ学へのチャレンジ
 

 

 

長年指導していると、親や先生から今後のためにコーチングマニュアルを作ってほしいと言われることがあります。しかし、マニュアルは作れませんとお断りしていました。なぜなら、テニスは要素が複雑で一人ひとりのマニュアルが必要だと思っているからです。

 

 

コートの中でコーチは個々の経験・コツ・勘・心技体視のトータル思考といった自身の持てる全ての能力を駆使し、正解のない課題に取り組んでいるようなものです。

 

 

しかし、テニスコーチ養成の専門学校に係わってから、次の世代に繋げていく必要性を感じています。たとえ正解のない課題だとしても、見方を変え、考え方を変えてマニュアルとまではいかないにしても体系化を目指している「コーチ学」へ挑戦してみることにしました。

 

 

コーチ学とは、聞きなれないと思いますが、基本コンセプトはスポーツに関係する科学の知識を体系化することです。もちろん、本格的な体系化と言えるかどうかは分かりませんが、コーチとしての経験を活かして、ここでは学んできた基礎科学的なことをどのように現場で使ったか、どのような効果があったのかを整理します。

 

 

考え方の一つとしては、医学等で用いられているように臨床的あるいは質的にその活動を分析する方がよりコーチングの本質を捉えることが可能になるのかもしれません。

 

 

これまでの指導経験を活かして、現場で誰でもが活かせるように応用科学・実用学を数多く並べて、少しでも体系化の足掛かりになればと考えています。

 

 

応用科学とは、各学問分野の応用部分を扱う学問分野である。基礎科学の成果を実用的に使えるものにすることなどを目指すことから実用学、実学(じつがく)ということもある。

 

日本大百科全書(ニッポニカ)より

 


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