テニス指導者.com             知識を知恵に変える

■コーチングのエビデンス(基本的な理論)

 

 

コーチング理論は「オートクライン」「レセプター」が基礎基本といわれています。もともとは医学用語で細胞が出したホルモンがその細胞自体に作用する自己分泌(オートクライン)のことなのです。つまり、自分で話した言葉が自分自身に作用することをオートクラインと呼んでいます。

 

 

当然のことですが、自分で話した言葉は自分自身でも聞いています。声に出して話しそれを自分自身で聞くことにより新しい気づきが生まれたり考えがまとまったりします。こうした作用をコーチングではオートクラインと呼んでいるのです。

 

 

なぜ、自分の話した言葉で頭が整理されまとまるかというと、頭で考えている早さは話すスピードの数倍程度だと言われています。そのため、自分の考えが自分で理解や整理ができないままで終わってしまっていることが多いのです。

 

 

それを、質問などでしゃべる機会が増やすと、考えているスピードにしゃべるスピードが合ってくるのです。そこで、自分のしゃべる言葉を自分で聴く事が出来るようになり、自分の考えをまとめることができるということです。

 

 

「レセプター」とは、これも医学用語で「受容体」「受容器」という情報を受け取るものという意味です。つまり、「オートクライン」で自分の話を自分で聞いて、自分に必要な情報やチャンスを受信する神経です。話すことで、自分の中のレセプターが開きます。レセプターが開くと、今まで気付かなかったことに気付くようになります。今まで見逃していたチャンスを、「チャンス」として捕らえられるようになるのです。

 

 

レセプターは、その人が意識しだすと開くのですが、人に話すことで更に確立します。レセプターが開くということは受信アンテナが立つと言うことです。黙って行動していた時よりもたくさんの情報やチャンスに敏感になり、つかむ事ができるようになるのです。

 

 

このような現象が起こるのはすべて脳の仕業です。話す聴くを繰り返すと脳細胞がネットワークを広げていきます(オートクライン)。その広がった中から情報を受信する脳細胞が増えていく(レセプター)というシステムを利用しているのです。

 

 

以上が「公認スポーツ指導者養成テキスト 共通科目T」の指導者の心構え・視点に書かれていたものをまとめたものです。

 

コーチングの理論が分かっても使うには経験が必要になります。選手の話を聴くことが重要なのは選手にオートクラインが起こるからです。人は言葉を発することで自分の思考を再確認します。誰かに伝えようと頭の中の思考や感情、感覚を整理し言葉にすることで気づきを得ることが出来るのです。選手自身の言葉から出てきたものは、選手が考えた自分自身のアイデアとして捉えられ説得力があり実行されやすくなるのです。これが「気づき」が内発的動機付けをおこすと言われる理由です。

 

もう一つコーチングで気をつけることは、レセプターは分泌物全てを受容している訳ではなく、自分に関心のあることだけ聴いているのです。コーチが必要だと思っている話を選手にしても響かなかった経験は何度もあります。選手は興味が湧かない話題は受け取りません。選手の思考を理解しコミュニケーションを取って、どのようなアプローチが理解につながるのかを考えるのも重要なことです。

 

これを基に選手達に「気づき」を与えられるようなコーチングを目指す事がコーチの役割です。

コーチングのエビデンス 関連ページ

経過分析法と機能分析法

HOME はじめに お問い合わせ プロフィール