部活とコーチの関係

 

部活動の指導をしているコーチの関わり方は様々です。以前は部活の場合、OBやOGが休日を使って学校にボランティアで指導しているケースが多くありました。また、顧問や監督の知り合いで指導をお願いしていることもあります。

 

 

平成21年度から文部科学省の委託事業「地域スポーツ人材を活用した運動部活動等推進事業」が始まり外部指導者という言葉が頻繁に聞かれます。これまでのボランティアではなく謝礼や報酬を伴う指導形態で、教員の負担を減らす、生徒の技術向上を図る目的で行われています。

 

 

ここで問題になっているのが外部指導者の資質です。部活に係わるということは学校の名前があるということです。つまり、外部指導者は、学校教育目標を実現するための一翼を担っていると捉えられ、人格的資質と人権感覚を備えていて欲しいのです。

 

 

コーチは生徒の技術向上と、顧問・監督の技術面のサポートがメインですが「プレイヤーズファースト」と同じ黒子に徹する気持ちが必要です。当然、部活に呼ばれるということは専門家としての実力を買われているのですが、あくまでも学校の方針や顧問・監督の意見を優先していかなければなりません。

 

 

具体的に言うと、私の場合はまず、学校の希望、顧問・監督の目標と変えたい事を聞きます。それに伴い、大会スケジュール、学校の情報、チームの目標・情報、個人の情報を総合してプランを立てます。さらに立てたプランをもとに顧問・監督の希望を取り入れて練習を組んでいきます。

 

 

定期的に地元の部活に参加する場合には学校の時間割や練習時間、施設の環境なども考慮して練習を組んでいきます。指導者とも話す機会が多く、細かく生徒を見て練習内容を変更したり修正が行いやすく、練習の意図や考え方も理解してもらえます。

 

 

別の地域での合宿に参加する場合は、目標に対しての考え方や次に繋がる練習を指導しながら生徒というよりも指導者に伝えることを考えています。継続してもらわなければ成果がでないからです。毎日の練習と違い、合宿は時間が長く徹底して練習もできますが、反対に集中力が落ちないように工夫する必要があります。

 

 

コーチとして必要なことは立場を理解することです。自分がトップでチームを率いている時と、学校の部活に呼ばれて指導する時は立場が違うのです。コーチは熱心に指導すると、つい自分のチームのような感覚に陥ることがありますが、その時は要注意です。生徒の普段を見ているのは学校の先生なのです。

 

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