公立と私立の部活の違い

 

学校には公立と私立があり、部活は学校教育の一環としては共通ですが、地域で頑張るチームとトップを目指すチームに分かれてきます。スポーツも勉強も大枠としてこの構図になります。

 

公立≒地域で頑張るチームが多い   私学≒トップを目指すチームが多い

 

このような関係は、公立と私立の学区の問題と指導者環境の違いが生み出すものです。

 

 

公立学校は学区制があり、狭い範囲で生徒を集めます(近年は学区廃止や制限縮小の動きが出ています)。私立は学区制がほとんどなく広く優秀な生徒を集めることができます。

 

 

指導者に関しても公立ではスポーツをやっていなかった先生や、スポーツはやっていたが専門以外の競技の部活につけられる先生が大半です。私の知り合いのテニス部監督もバレー部出身であったり、陸上出身など様々です。

 

 

また、公立の学校では3〜7年で移動があり、それも突然異動を命ぜられます。よく全国選抜の試合会場で(全国選抜は3月末に行われます)転勤の電話があり、ショックを受けている先生を見かけたこともあります。当然、部活の成績がよくても転勤は避けられません。

 

 

選手には顧問の突然の異動はショックです。これまで一緒に作り上げたものがなくなってしまいます。特に競技人口の少ない地域では、成績を出している部活は存在価値が大きく、一気にテニス競技のレベルが落ちてしまうこともよくあることです。選手や地域のことを考えると副顧問をしっかりつけて、継続した体制を維持出来ることが望まれます。

 

 

逆に、私立の学校では新任からずっと退任まで同じ部活を見るケースは珍しくありません。そのため、顧問・監督が変わらないので安定した指導が続きます。現在、テニスで全国に出場する学校はほとんどが私学です。甲子園でも公立高校が出場すると話題になります。

 

 

私立で問題があるのは、前任者から引き継ぐ場面です。指導が長い分、マインドがチームに徹底されていて、チームのマインドが引き継ぎされていなければ「結果」が変わってきます。新任者に任せるにはマインドの受け渡しに時間がかかります。

 

 

これまで、知っている限りスムーズに移行できたケースは、新旧の顧問が二人態勢を数年続ける環境があったチームと、部活の卒業生(OB・OG)が顧問になって引継ぎが出来たときです。

 

 


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