スポーツと健康の知識

 
 
スポーツを指導する上において、加齢過程を理解することは、運動トレーニングを適切に行う基礎になります。加齢現象は時間経過で変化しますので、発育発達期・成熟期・老化期に分けて考えます。

 

 

ポーツにおける加齢現象とは

 

 

発育期発達期・・・身長発育速度(PHV)PHV年齢は男子11歳〜15歳、女子10歳〜13歳頃
成熟期・・・・・・PHV以降老化期前まで
老化期・・・・・・20〜25歳頃から生体の構造と機能は漸次(ゼンジ)衰えます。
特に発育発達期は身長が伸びる前は調整力(神経系)、PHV年齢では持久力(心肺系)、身長が止まるころから筋力・パワーをトレーニングすることが成長のしくみと合致しています。

 

 

健康の定義と必要性とは

 

 

健康に対しての考え方も歴史的に変遷しています。WHO(世界保健機関)は憲章の中で「健康は身体的にも精神的にも社会的にも完全に良好な状態をいい、 単に病気がないとか病弱でないということではない」と書かれています。しかし実際は、健康とは「病気でない状態」というような消極的考えが一般的でした。

 

 

1970年代の健康は食生活の改善が重視されました。1980年代はWHOの「オタワ憲章」が発表され、セルフケア(自己管理)が始まり、健康は自分の方法で守っていく意識が生まれました。1990年代に入り、その年代に対しての健康を考える「オプティマル・ヘルスという概念も生まれました。

 

 

また、健康を考える上においてスポーツや身体運動は欠かせないものです。なぜなら、高齢化社会に突入した日本においては、中高年の生活習慣病の改善が大きな課題になっているからです。

 

 

特に脂質・糖質・尿酸代謝異常には運動することにより改善することが分かりました。スポーツは爽快感やうつ状態の改善、また、ストレスの解消などは周知の事実として心理的効果も期待されています。

 

 

中高年で気をつけることは、昔、競技者としてトレーニングしていたとしても3〜4年運動しなければトレーニング効果はありません。また、日々運動をしていても5日以上運動をしなければ効果がなくなることも言われています。ただし、骨密度に関しては子供のころの食生活や運動内容が影響していると考えられています。

 

 

特に女性の骨密度について、閉経後は女性ホルモンの一種であるエストロゲンが減り、骨の新陳代謝に際して骨吸収をゆるやかにして骨からカルシウムが溶けだすのを抑制する働きがあるエストロゲンが減ってしまうと、骨吸収のスピードが速まるため、骨形成が追いつけずに骨がもろくなって骨粗鬆症の危険が高くなります。

 

 

喫煙に関しては健康とは相反する行為と捉えられています。近年、社会的背景もありますが、喫煙が心肺機能や呼吸器系に対する悪影響の情報も多く、スポーツ選手で喫煙者はほとんど見受けられなくなりました。もちろんガンの原因にも挙げられています。

 


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