テニス指導者.com             知識を知恵に変える

共通理解とコミュニケーション

 

チームが強くなるためには、選手同士の意思の疎通を図ることが必要になります。チームの目標などは全員が理解していると思います。ところが、チームの目標を達成するためには何をしなければならないのかは温度差があります。そこで共通理解が重要なのです。

 

 

「全国大会出場」などのチーム目標は分かりますが、その目標を達成するために各個人が何をすべきかが必要です。どうしてもチーム内ではレギュラーとイレギュラーに分かれてきます。その立場での役割を選手同士が分かっていることがチームの力になります。

 

 

もう少し掘り下げてみると、意志の疎通とは感性の違いといえます。例えば、時間の感性では、練習の中でキャプテンが「ボールを集めて集合」と声をかけます。キャプテンとすれば練習時間を少しでも多く取りたいので、走ってボールを集めて欲しいと思っていても、部員は歩いてボールを集めてしまう。しかし、部員は早く集めていると思っている。ここに時間のズレが生じるのです。

 

 

強いチームであれば、自然と部員全体が行動を早くすることは当たり前のようにやっています。なぜなら全員が強くなりたい、たくさん練習がしたいという気持ちが同じ選手が多いからです。つまり、行動の時間の感性が同じといえます。

 

 

なかには怒られるから仕方なく行動を早くするケースも見られますが、怒られながらでも早く行動していると、次にやるべきことが段々分かってきて行動の時間が合ってくることもあります。

 

 

つまり、共通理解とはチームが同じ気持ちを持つということです。難しいことですが、指導者はことあるごとに部員に話をし、何を想ってやるのかのイメージを与え・考えさせ・行動させなければならないのです。やり方や話す内容は指導者の個性で行えばいいのですが、部員が話を受け取る姿勢になっていなければ上手く伝わりません。

 

 

どのように話せば部員が理解できるのか、どんな態度で接すれば話を聴くのだろうか。指導者は常に学び、コミュニケーションを磨いてチーム作りをしなければなりません。お互いが信頼しあえる関係を築き、共通理解を進めることが重要です。

 


HOME はじめに お問い合わせ プロフィール