テニスを教える手順とコミュニケーション

●何かを教えるときに使う手順です。テニスだけに限らず、さまざまなスポーツや教育にも通じます。しかし、この手順で効果を上げるためにはコミュニケーション能力が必要です。

 

 

指導者・・@言う  Aやる      B観る  C修正
 
手 順・・@説明  Aデモ      B練習  C確認
 
生 徒・・@聞く  A観る→理解    Bやる  C感じる
 

 

教えるための手順はこの@〜Cを繰り返していきます。
指導者側の立場にたって説明していきます。

 

 

@の説明については指導者が生徒にやって欲しいことをいかに言葉で正しく伝えられるか。
Aのデモは説明したことをいかに正しく生徒の視覚に訴えかけれるか。
Bの練習は生徒のやっている練習いろいろな角度から観れるか。
Cの確認は、練習を見て説明したこと、デモしたことが生徒にどの程度伝わっているか。

 

 

その、やって欲しい事の伝わり具合を見てから、次のテーマに移るのかもう一度理解を深めてもらうために繰り返すのかを判断して手順@の説明に戻ります。

 

 

基本的にこの繰り返しを行う時に、指導者は違う方向から説明を考え、練習方法を工夫して生徒の感性に伝わるようにして上達につなげます。

 

 

●指導ポイントとしてのコミュニケーション能力

 

 

指導者       発信 → 受信      選手
トランシーバー     受信 ← 発信      トランシーバー

 

 

・発信・受信にはお互いの感性(知恵と工夫)が必要であり、指導者の感性が悪ければ選手の
   感性も低くなります。

 

・選手にはできるだけ多くの「気づき」をさせたい、そのためには指導者自身の「気づき」が
 大切です。

 

・指導者は選手の感受性を高めること。発信がよければ選手は実行という電波を指導者に返して
 くる。その時に指導者の感受性が悪い(本質が見えない)とトラブルをおこします。

 

・指導者は感受性・発信・受信をよくするために「知識と情報の選択能力」と「知恵と工夫の
 表現力」を磨く必要があります。

 

 

ここでのトランシーバーはコミュニケーション能力です。お互いの周波数が合わなければうまく伝わりません。どちらかが合っても聞こえるだけ、しゃべるだけの一方通行になってしまいます。周波数を感じ、調整しながら思いのキャッチボールをすることです。

 

 

もちろん、「行動は言葉より大きな声になる」(ACEP)の言葉がありますが、コーチは態度や姿勢で相手に伝えることが大切です。相手のやって欲しいことが分かり、相手のやって欲しいことができることが最高のコミュニケーションです。


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