■テニスの技術構造とその仕組みの知恵
テニスの技術構造とその仕組みを知ることでコーチは選手の抱えている強みや問題点を見つけることが容易になります。自分が教えている選手を思いだしてください。その選手の技術的にある程度満足しているところと、物足りないところに当てはめれば技術面での確認ができます。
観方としては出力・入力どちらからでもいいのですが、例えばシングルスで振られたときのショットがうまくいかない場合を考えてみます。
出力でいうと走る筋力があるか、打てるバランス(体幹)があるか、それに対するフットワークが合っているか、力がうまく出せる身体の使い方が出来ているか、スイングの方向が合っているか。
入力でいうと相手の打ってくるボールの予測が出来たか、ボールの入りかたで打てるのか返すのかの判断が出来たか、それをしっかりやろうとしたか。これらをチェックすればどこを直せばいいのかが分かります。
コーチになりたての頃はどこをどうアドバイスすればいいのか分からなくて悩むものです。これらを理解すれば見えない部分が見えてくるのです。
ある程度レベルが上がると、ゲームを行う時の問題点が出てきます。相手のいない所に打つにはドロップショットやロブなど基本技術を応用して使います。さらに、戦術や作戦をたてたりフォーメーションなどのポジションなどの考え方もあります。
レッスンでは今の技術で出来るプレーをしながらレベルをあげるポイントを見つけていきます。ダブルスなら雁行陣なのか平行陣なのか、ストロークが得意か、ボレーが得意かによってもプレースタイルは変わります。
上達するにつれ、技術から駆け引きや裏をかくなどメンタル的な部分が増えてきます。もちろん体力的にもきつくなります。メンタルでよく聞くのは「試合でリードすると勝てない」ですが、これなどはメンタルの持ち方を直せば勝てるようになります。
メンタルは結果に意識が行くと集中力が落ちる、ということを知っているかどうかです。もう勝てる、勝てそう、このゲーム取ったら、とすべて結果に集中してしまうことで現在のプレーに集中できなくなるのです。
さらに、怖いのは集中力が落ちるとビビりが顔を出してくるのです。一気にマイナスイメージになります。厄介なのは集中のメンタルは落ちるのは早いのですが、戻すにはまず気持ちを0に(平常心)にしてからでないと集中力は上がってこないのです。その時点で試合は終わっています。
回避する方法は一つです。結果を無視して、この1ポイントを取るためにだけ集中することなのです。簡単なようで難しい自己コントロールです。気がついたら試合が終わっていたというのが理想なのです。